南洋小唄

南洋小唄 / 作詞 比嘉良順 作曲 比嘉良順

1,恋しふるさとぅぬ 親兄弟と別りよ
 憧りぬ南洋 渡てぃ来ゃしがよ

 くいしふるさとぬ うやちょーでーと わかりよ
 あくがりぬ なんよう わたてぃちゃしがよ

○いとしい故郷の親兄弟と別れて
 憧れの南洋に はるばると渡って来た

2,寝て覚みてぃ朝夕 胸内ぬ思みやよ
 男身ぬ手本 なさんびけいよ

 にてぃさみてぃあさゆ むにうちぬうみやよ
 いきがみぬ てぃふん なさんびけいよ

○朝に夕に寝ても覚めても 胸に言い聞かせる
 男の手本と言われるような 成功をおさめたいと

3,変わるなよ互に 幾里ふぃじゃみてぃんよ
 文ぬ交わしどぅ 無蔵が情よ

 かわるなよたげに いくりふぃじゃみてぃんよ
 ふみぬかよわしどぅ んぞがなさきよ

○変わらずにいよう お互いに 遠く離れていても
 交わす手紙に あなたの心がこもっている

4,開きてぃ初春ぬ 花咲ちゅる頃によ
 錦重にやい 誇てぃ戻らよ

 あきてぃはちはるぬ はなさちゅるくるによ
 にしち かさにやい ふくてぃむどぅらよ

○明けて初春の花が咲き誇るころには
 故郷に錦を飾るべく 胸を張って帰るからね

5,あん言ちょてい去じゃる 人やなにがしかよ
 今やサイパンぬ 土とぅなたみよ

 あんいちょてぃ んじゃる ふぃとぅや なにがしかよ
 なまやサイパンぬ ちちとぅなたみよ

○そう言って渡っていったあの人は
 今はサイパンの土となって